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平口洋

「自民党・政権力委員会」

  政策づくりをになう体制は、省庁の組織に合わせるのでなく、日本にとって本当に必要で、しかも国民が関心を持つ課題に重点を置いてメリハリをつけるべき。

 日本のあり方を真摯に見つめることが、政治に求められています。
自民党でその要(かなめ)となるのが、「政権力委員会(ネクスト・ジャパン)」です。イギリスで野党が設ける「影の内閣」にあたる組織として、政策づくりの担い手として期待されているはずですが、これでいいのでしょうか。
どうも首をかしげてしまいます。
 まずメンバーです。経済財政運営に林芳正さん、雇用・景気対策に西村康稔さん、環境・温暖化対策に斎藤健さんなどといった若手を起用したのは大いに評価していいでしょう。
 しかし、ベテランの顔ぶれもかなり見られます。党のイメージチェンジのためにも、すべてを若手で固めることはできなかったのでしょうか。その方が、政策に精通した新しい人材を育てる効果も上がるはずです。
 それにも増して物足りないのは、担当分野の構成です。外交とか安全保障とかの名称になっていますが、結局は省庁の組織に合わせた布陣でしかありません。
これでは、悪い意味での族議員の復活につながってしまいかねません。
 現在の日本が直面している課題の解決策を見出すためには、官僚制度の壁を乗り越え、さまざまなプロジェクトチームを省庁横断的につくることが欠かせません。
 例えば、年金、医療、雇用などでそれぞれ別個の「影の大臣」を置くべきです。
中国とインドに追い越されないための「大臣」がいてもいいはずです。サッカーはじめスポーツや科学技術の分野で世界一を目指す「大臣」がいれば、多くの国民の期待を集めそうです。
一方で外交と防衛は一つにまとめる道もあってよかったのではないでしょうか。
 与党ではないのです。細かい漏れは気にせず、喫緊の課題に真剣に取り組んでいることをアピールすべきでしょう。
 闘う姿勢を前面に出す。それこそ、自民党の再生につながるはずです。

(10年7月9日)

平口洋